答えはいらない
たとえば、サブロクの9ミリ厚のステンの縞鋼板だと
「SUS304 縞鋼板 3×6×9t」
なんて書きます。
定尺6mのステンレスのチャンネルだと
サイズによっては、
「SUS304 チャンネル 4×50×100 6m」
なんて書かれます。
このなかの掛け算、これは掛け算に見せてちょっと掛け算ではない。
数学的にみると、不思議な数字の並びです。
九九を覚えたての小学生にみせればきっと、「=」をつけて、計算しますね。
だってそう習ってますもの。
出る答えは体積なんだけど、それは必要ないんです。残念ながら。
この業界、答えのいらない奇妙な数式が
伝票のあちらこちらに見受けられます。
社会に出ると、そんなことがいろいろあります。
答えは重要でなかったり(出るのがあたりまえだから)。
そこに至るまでの経緯こそが問われてたり。
一見、質問のように見えて、それ自体が答えだったり。
当社にも若い社員が何人かいます。
これから、新しい人が入ることもあるでしょう。
そんな若い人たちにアドバイスがあるとすれば
いろんなところに、いろんなヒントがあったりなかったり
あちこちにトラップがあったりなかったり。
数式が数式でないことなんてしょっちゅうです。
なので新人の仕事は、その柔らかい頭を使って
まずはいろいろと観察することだと思うのです。
販売促進課 奈良井